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 岩手から「いっぷく」は“ふるさとおやつ”にかぎる

農作業の合間の「いっぷく」は、子どもたちの楽しみの時間。そんなとき、地域に伝わる“ふるさとおやつ”が登場すれば…

食改さんから「ひゅうずもち」の差入れ 畦で食べる“ふるさとおやつ”は格別の味
食改さんから「ひゅうずもち」の差入れ 畦で食べる“ふるさとおやつ”は格別の味

 

 全校児童22名の二升石(にしょういし)小学校(岩手県岩泉町)は、毎年、全員で力を合わせてコメづくりに取り組んでいる。今年、農家の佐々木斉(ひとし)さんに指導を受けた5aの田んぼは、10月に入ると、黄金色の稲穂をたわわに実らせた。

 イネ刈りとともに楽しみなのが、途中の休憩時間。斉さんからの差入れのジュースやお茶をもって田のクロ(畦)に座った子どもたちは、待ちに待った「いっぷく」タイムに入る。 「働いた後の『いっぷく』っていいな〜♪」と、ジュースを飲みほした子どもが一言。
 この「いっぷく」があるから、後半の「ほにおがけ」(田んぼに真っすぐに立てた杭に刈り取った稲穂を積み上げて乾燥させる)の作業でも、子どもたちの集中力は途切れることがない。

 そこに、地域の食生活改善推進員のお母さんたちから「ひゅうずもち」の差入れが届く。「ひゅうずもち」とは、甘く味つけしたクルミ味噌を小麦粉の皮で包んで茹でた地域の伝統食。寒冷地ゆえにコメが貴重だった岩手県では、コメに代わる穀物(小麦・ソバ・雑穀)を使った独自の粉食文化が伝えられてきた。
 「昔このあたりでは、野良仕事のこびる(おやつ)に『ひゅうずもち』を食べたんだよ」という食改さんの昔話。野良仕事のいっぷくを“ふるさとおやつ”にすれば、そこから地域の食文化へと学びが広がる。