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お知らせ

教育ファーム推進全国大会

【開催報告】やらなきゃ損そん!教育ファーム
――食・農・暮らしをつなぐ農林漁業体験大集合――

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 2010年1月16日(土)、東京国際フォーラム ホールB5において 『教育ファーム推進全国大会」が開催された。
 ここでは、【展示ブース(全体)】のようすを報告する。昼休み(12:40〜14:20)だけの短時間の開催にもかかわらず、出展者と来場者の間で熱い対話が繰り広げられた。

会場
『教育ファーム作品展』には迫力ある作品が並んだ
会場
来場者と熱心に語り合う

【作品展示】 リアリティある作品に感嘆〜積極的に交流図る団体代表者ら

 「体験から生まれた『教育ファーム作品展』」の一角では、壁面と長テーブルを使って絵画や俳句、作文、絵本、絵ハガキなどの作品類を展示。来場者は「みんなすごいねえ」とすっかり感心した様子で、作品を撮影したり、手に取って見入ったりした。
 中でもひときわ目を引いたのが、壁面中央に並んだ大判の絵画類。ぶどうの房づくりやさつまいもの収穫などの農業体験、とうきびの試食会をした時の様子など、いずれも表情豊かな、堂々たる筆致で描かれた力作ぞろいだ。
 「絵にリアリティと迫力がある。体験したものにしか描けない絵だね」と、ある来場者評。
 取組み内容を写真や文章でまとめた冊子を手に取り、目を通していた来場者は、「うちではパネル展示どまりなので、参考になる。ただ、冊子にするには予算も必要。その辺りのことも知りたいね」と話した。

 また、個性的な取組み内容を、写真と文章、資料などでまとめたパネルも展示。その前に立つ団体の代表者らが、来場者と積極的に交流を図る姿が見られた。

 中でも積極的だったのが、「静原コスモストピアの会(京都府)」の椹木稔校長。通りかかる来場者らに、「子どもたちが作ったはがき新聞です〜」と声をかけながら、はがき新聞の実践例をまとめた冊子を配り、興味を示した人には取組みの意義を熱心に説いていた。

 「愛宕こども稲作体験会(福岡県)」のパネルの前では、来場者が福岡市立愛宕小学校教諭の稲益義宏さんに、「どうやって子どもたちに取り組ませたんですか? プロセスを教えて下さい」「子どもたちのモチベーションを高めるには?」などと熱く質問をぶつけるひとコマも。
 稲益さんは、「まずテーマありきではなく、子どもたちに興味のあるテーマを考えさせ、似たようなテーマを挙げた者同士でグルーピングした」「教師が先頭を切って田んぼに入り、はしゃぐぐらいの情熱が必要」などと、実践のコツを伝授した。

会場
子どもたちが“言葉集め”してつくった俳句(木ノ庄西地区教育ファーム推進協議会)
会場
安家大根を食べる子どもの、迫力ある絵画(安家地区教育ファーム推進協議会)
会場
「はがき新聞」を手にする椹木稔校長(静原コスモトピアの会)
(写真をクリックすると大きくなります)

【作品展示】 見せる側にも、見る側にも、新たなヒントがいっぱい!

 各地の協力団体が結集した今回の全国大会。会場内には、今年度の取組み成果をものがたる作品が、ズラリと並んだ。
 ホールの三方を占める、壁新聞やパネルなどが展示された壁面ブースの前は、出展者と来場者の格好の交流の場。感心する声、驚きの声、笑い声…展示物を前に、熱い対話が繰り広げられた。

 「長靴を持って行ってなかったんで、『裸足になっていいですか』ってお願いしたんです」。JAえびの市青年部(宮崎県)の壁新聞『食と農をキビリ隊!』の前では、裸足で農作業に参加した南九州大学の女子大生二人の意見に、「裸足っていう発想が新鮮! うちでも地域活性化のために、地元の大学とのつながりを考えてみたいです」と驚いた様子で応える、農業法人に勤務する20歳代の若者。
 イオンリテール(株)関東カンパニー(東京都)のパネルでは、「イオンさんは全国組織ですし、東北でもこの取組みを是非やっていただきたい!」という熱いリクエストに、担当者が嬉しそうに耳を傾けていた。

 参加者たちの興味は実に幅広く、目のつけどころは十人十色。「授業で行事食や文化人類学も習ったので、北杜食育・地産地消推進協議会(山梨県)の伝統行事の報告欄が興味深いです」とは、栄養関係の専門学校に通う学生で、学校に提出するレポートの参考にしたい、とのこと。
 横浜市の農業体験NPO団体の担当者は「うちも壁新聞を作ることができる段階まで活動を定着させたい。くれき野生産組合(長野県)のお米のパッケージ、いいですね!」と、米袋を手にとってじっくり眺めていた。

 聞いているだけでもおもしろい、井戸端会議ならぬ、展示前会議。自分たちの内側に新たな発見をもたらしてくれる、外からの視線。参加者たちにとっては良きヒントとなり、協力団体にとっては新たな視点を得る貴重な機会となったようだ。

会場
壁新聞『食と農をキビリ隊!』では“結び”の大切さを伝える(JAえびの市青年部)
会場
地域の文化祭で展示された壁新聞(くれき野生産組合)
会場
柿渋で染めた布でつくった壁新聞(西吉野柿部会)
(写真をクリックすると大きくなります)

【作品展示】 ここが面白い! 作品展示コーナーの醍醐味

 各作品展示のようすはこちらから↓

【ミニシアター】 DVD上映

●「えんたのれんこん2009〜ウナギも躍る田んぼ作り」
 昼休みには、DVD「教育ファームをはじめませんか」の“生産者向け”“市民団体向け”が上映されたほか、えんたのれんこん推進会議(徳島県鳴門市)の一年の活動をおさめたDVDも公開された。田んぼの石拾いに始まり、田舟レース、植え付け、収穫など、一連の作業の様子を、軽快な音楽とともに紹介している。


えんたのレンコンのDVDはこちらからご覧いただけます

 代表の田代優秋さんに、この取組みについてお話をうかがうと、「れんこん田は、イネの田んぼを転用しています。この地域の素晴らしいところは、今も土の水路が残っていること。全長20kmほどもあり、農家自らが水路の維持管理をする(畦の草を刈ったり、水路を補修する)習慣が、今なお残っているんです。そんな環境をもっと評価しよう! と、えんたのれんこん推進会議を立ち上げました。
 地域環境と人、産物がそろったときに、いい食材が生まれます。環境を持続的に維持しつつ、郷土愛が根付くような“新しい地域づくり”を目指していきたいです」と話し、今後の活動も視野に入れた活動のようすがうかがえた。

●関連HP(外部リンク):自然再生型農業プロジェクト えんたのれんこん

 

 

 


文責:事務局・金谷眞理子、近藤直子、阿久津若菜、写真:児玉記幸、金谷眞理子

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