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昔おやつ「こんぐり」 先生が「習いたいです!」

2009 年 10 月 16 日
「こんぐり」づくりを農家に教わる先生たち

「こんぐり」づくりを農家に教わる先生たち

高取町教育ファーム推進協議会(奈良県・高取町)

 「イネ刈りの後で、昔おやつの『こんぐり』を子どもらに食べさせてあげようや」
 子どもたちのイネ刈り体験の打合せをしたとき、指導農家の喜多功さんから出たこの提案に、たかむち小学校5年生の担任の先生たちが飛びついた。
 「『こんぐり』づくり!? 習ってみたいです」

 こうして急きょ決まった「こんぐり」づくり。高取町農畜産加工推進協議会、ふれあい加工部の加工所には、エプロンに三角巾姿という、まるで実習生のような風情で取り組む先生たちの姿があった。喜多さんたち指導陣の意気揚々とした説明に、新鮮な驚きと感服を隠せない。
 「教育ファームは、地域の応援団がいるからこそ出来ること」
 初体験の「こんぐり」指南に、すっかり無心に「生徒」になっている。

両手でギュッと握って形をつくる

両手でギュッと握って形をつくる

 ところで「こんぐり」(※)とは、中粒米粉と黄粉をこねて手で握り、もち米と蒸かして砂糖を加えつき上げ、また握って形をつくるもので、ふるさとに伝わる冬のおやつ。米粉のむっちり感ともち米の粘性が相まった不思議な歯ごたえが特徴で、つきたての生地は、甘さ控えめのキャラメルといった感じで、実に美味しい。

 それにしても、握って搗いてまた握るとは、なんと手間のかかるレシピだろう。身近な素材をいかに無駄なく、いかに美味しく食べるか。先人たちの努力と工夫、ひたむきな思いが凝縮されている。

 「昔は家族みんなでつくったんや。餅取り役の父親やおばあちゃんにまとわりついて、子どもたちが握る。ちょっと失敗したのを、その場でこっそり食べるのが嬉しかったもんや。手の大きさや握り方で誰が握ったかすぐにわかるのも、楽しかったなあ」と、喜多さん。
 そんな思い出話に耳を傾けながら、先生たちは、まさに子どものように「こんぐり」を握りつづけた。

 次はいよいよ子どもたちに体験させる番だ。

※「こんぐり」:語源は「こふんぐり」。つまり男性の象徴に仕立て上げてそれを食べることで、子孫繁栄、五穀豊穣にあやかろうとした。

「スナック菓子より倍うまい!」4日後のイネ刈り体験のあとで「こんぐり」をほお張る子どもたち

「スナック菓子より倍うまい!」4日後のイネ刈り体験のあとで「こんぐり」をほお張る子どもたち

(高取町教育ファーム推進協議会の6/169/1010/5の活動レポートもあります)

文責:近畿ブロック事務局 近藤直子