地域の願いを寸劇に「命かがやけ きすみの」
2009 年 11 月 25 日NPO法人ぷらっときすみの(兵庫県・小野市)
教育ファーム学習発表会
環境劇「命かがやけ きすみの」
脚本・演出・出演 来住(きし)小学校3年生40人
会場 来住小学校体育館
上演時間 12:30~13:00
物語は、来住小学校3年生のケンタ君が、下校中に道端でケガをして動けなくなっている殿様ガエルの子ども・ピョン吉を見つけるところから始まる。「カエルなんて珍しくもない」と友だちはいうが、ケンタ君はピョン吉を家に連れ帰り世話をすることに。生きたものしか食べないピョン吉のために、毎日虫を捕ってきては与え、すっかり元気になったところで野に帰してあげた。
<ピョン吉が家族のもとへと戻ると、カエルのお殿様のお父さんが血相を変えて飛び込んでくる>
お父さんカエル:
「きすみのの田んぼでイナゴや害虫が大発生して、稲穂やソバを食べ荒らしてる!」
カエルたち:
「そんなことほっとけばいい」
お父さんカエル:
「でも、このままでは人間たちは農薬を大量にまいて虫たちを皆殺しにしてしまう。きすみの営農組合の人たちは農薬をできるだけ少なくして、安全でおいしい米を育てている。それはワシらカエルだけでなく、他の生き物たちにとってもありがたいことだ」
最後は一致団結し拳を上げるカエル一族:
「よし、みんなできすみのを守るぞ!」
<場面は変わってイナゴたちが稲を食い荒らしている田んぼ>
駆けつけるガエル一族が「悪い虫たちをやっつけろ!」とイナゴたちに一斉に飛びかかる。
田んぼの様子を見にやってきたきすみの地区営農組合のオジサンたち(に扮した子どもたち)は、驚いた様子で、「イナゴの姿が一匹も見当たらない……」
カエルがイナゴを食べてくれたことに気づいて、
「きすみののすばらしいところは、いろんな生き物がたくさんいて、自然のバランスが取れていること。生き物の命があふれているところがきすみのなんだ」
そのことを教えてくれた殿様ガエルたちに感謝し、みんなで収穫を祝おうと御輿をかつぐ。
「ヨーイヤサー」のかけ声とともに、体育館を練り歩く子どもたち。
最後は舞台前に出演者全員が整列し、「ふるさと」を熱唱。子どもたちの澄んだ歌声に、いつしか会場の大人たちも唱和。子どもたちの熱演に、ふるさとを思う気持ちがひとつになる。教育ファームの実践の成果が確実に伝わっている。
(NPO法人ぷらっときすみのの8/6の活動レポートもあります)
文責:近畿ブロック事務局 金谷眞理子