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カツオ気持ち悪かった、でも面白かった

2008 年 7 月 3 日

やきつべの里フォーラム(静岡県・焼津市)

 地元焼津で40年、カツオの加工業を営む『ぬかや』さん。湯気がむんむんと立ちこめる作業場におそるおそる足を踏みいれながら、「これからどんなことが始まるのか」と、東益津小学校5年生の子どもたちは興奮した表情を見せる。
 店主の斎藤五十一さんが、まな板に、カツオを一匹どしんと乗せる。丸ごと見るのは初めてなのか、作業台を囲む子どもたちの目は、圧倒的な存在感を放つカツオに釘づけ。


「家で魚をおろしてもらったことある?」という問いに、ほとんどの子どもが首を振る。「じゃあ、見ててね」と包丁を握る斎藤さんの動きを目で追いながら、子どもたちに緊張が走る。
 はじめに大きな頭が切りおとされた瞬間、「うげー」「きゃー」と悲鳴を上げる子どもたち。でもみんな、くしゃくしゃにしかめた顔をカツオからそらそうとはしない。その後、背骨に沿ってのこぎり包丁が入れられ「三枚おろし」が進んでいく過程を、食い入るように見つめている。

 説明にあまり言葉を費やさない斎藤さん。でも「三枚おろし」を生で見せるその迫力自体が、水産加工業について何よりも雄弁に子どもたちに伝えていたようだ。
 すべて終わったあとで、子どもたちから「カツオ気持ち悪かったー、でも面白かったー」という声が上がるので、「気持ち悪かったのになんで面白かったんだろう?」ときくと、一瞬だまりこみ首をひねりながら「わかんなーい」。
 こうやって加工されたカツオが焼津名産なまり節として食卓にのぼり、それを次に食べるとき、子どもたちはこの「気持ち悪かったけど面白かった」不思議な感覚について、少しずつ考えていくのかもしれない。

(文責:事務局)