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「体験」が教師の卵たちを成長させる

2008 年 10 月 4 日

南院内小学校児童と「未来の教師」が棚田百選の地で共に育む教育ファーム推進協議会(大分県・宇佐市)

 お別れの時間が迫ってきた。何人かの女の子が女子学生たちに走り寄り、自分の住所を書いた小さなお手紙を渡す。
「ちぃちゃんへ。今日はとっても、ありがとう」「お手紙ください」
 それを読んだ女子学生の目が潤む。もらった手紙を胸に抱きしめて「かわいい」とつぶやく。

8班です。久しぶりに会えてうれしいね。

 10月4日。日本棚田百選にも選ばれた「両合(りょうあい)棚田」(旧院内町余谷地区)でイネ刈りと掛け干し作業が行なわれた。
 大分大学教育学部の1、2年生27名と、南院内小学校全児童38名とでタッグを組み、8班での共同作業。各班の学生と子どもの割合は、ほぼマンツーマンの体制だ。
 学校の横にも田んぼをもっている子どもたちは、実は学生たちよりも経験豊富。慣れたしぐさで鎌を使いながら、「兄ちゃん、もちょっと根元近くを刈らんと」とダメ出しする場面も。
 農作業以外にも南院内小学校の運動会や文化祭に参加していた学生たち。今ではもう、子どもたちと名前を「ちゃん」づけで呼びあう仲になった。

「言葉や指示が専門的になりがちな農家と子どもの間に立って翻訳できる存在になればと、学生を参加させたのがはじまりです。教育実習前に子どもたちと向きあう機会を増やせるので学生のためにもなるでしょうし」と語るのは、大分大学教育福祉科学部の住田実教授。
 いつか小学校の先生になったとき、壁にぶち当たっても、この日のこの瞬間を思いだして明日に向かう気力を得る。先生の卵たちにとって教育ファームでの体験は、よりどころのひとつとなっていくのかもしれない。

作業終了!ばんざーい

(文責:事務局)