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冬の棚田の石積みは、“燃える男のロマン”な世界

2008 年 11 月 23 日

水俣市久木野地域振興会(熊本県・水俣市)

 棚田の風景は四季折々に美しい。山懐に連なる石積みの棚田からは、過去から営々と流れる時間と、その間めんめんと受け継がれてきた知恵や技術が胸に迫ってくるようだ。
 しかし高齢化と過疎化がすすむ里山では、石積みの技術はいま存続の危機にある。教育ファームのなかでは異色の取組み、稲が育つ「入れ物」自体を保全するための棚田の石積教室が、11月22日から10日間にわたり、熊本県水俣市久木野地区で行なわれた。

水が漏れるようになった重症の棚田

水が漏れるようになった重症の棚田

「一度体験すると、男はもれなくやみつきになる」という石積み作業の魅力とは?今回参加した8名に聞いてみた。

証言その1:「名人の技が有無を言わせないくらいすごい。そこらに転がってる石を無造作に積み上げて、あれれと目を疑うくらいピッタリとそこにおさまる。そういう眼力をオレも欲しいって、切に思うわけですよ」。

証言その2:「棟梁がね、“ダンディ”っていう言葉はこういう人のことなんだというくらいにカッコイイ。すっくと立って、自分の腕一本で、なんでもつくってしまう。まさに男の理想です。パソコンだけで仕事している自分ってなんだかなぁと、はじめはへこみましたね」

証言その3:「だんだんと、石や石積みが“見えて”くるのが楽しい。石には面(つら)と、目(め)があって、面は前に向け、目にノミを入れてピシリと形よく割る。そんな作業を見てると、熊本城の石垣をつくった、かつての石工たちのすごさがわかってくるわけです」

昼食時、石積みの魅力について熱く語る参加者たち

昼食時、石積みの魅力について熱く語る参加者たち

 今年で10年目を迎える石積み教室は、参加者のほとんどがリピーターだ。遠くは淡路島から会社を休んで駆けつけた男をはじめ、みんな寒さのなか、黙々と額に汗して石垣を積んでは満足げである。

(文責:事務局)