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若手が伝える農業の「奥深さ」 ― 農薬散布をめぐって

2009 年 6 月 28 日

S.S.C. ふれあいふぁ~む (群馬県・渋川市)

農業青年たち。お揃いのTシャツでスタッフミーティング

農業青年たち。お揃いのTシャツでスタッフミーティング

 「皆さんは、ご自分の畑に農薬を使いますか? それとも農薬に頼らずに害虫を防ぎますか?」
 地区の青年会議所と農業青年クラブが組織するS.S.C.ふれあいふぁ~む。小学6年生までの子どもとその家族を対象とする教育ファーム活動には、畑作業だけでなく屋内での「食農勉強会」もスケジュールに組みこまれている。
 この日、渋川市役所会議室に集まった保護者に話をするのは、スタッフの大武英司さん。なかでもみんなの関心を集めたのが、農薬の使用についてだった。大武さんは、農家が農薬を使わざるを得ない理由やいかに安全な農薬使用を心掛けているかなどの話をひと通り終えたあとで、参加者全員に、この質問を投げかけたのだ。
 「皆さんは農薬を使いますか?」

話題は「食」のこと。お母さんたちの表情も真剣

話題は「食」のこと。お母さんたちの表情も真剣

 6月13日に行った畑の草取りなどの経験から、無農薬栽培がいかに大変かを体で感じていたのだろう。そのうえで、改めてこうして講義形式で話を聞く効果はきっと大きい。迷った末に、農薬を使うほうに手を挙げた保護者と使わないほうを選んだ保護者と、約20人のうち、ちょうど半々くらいに結果は分かれた。

 S.S.C.ふれあいふぁ~むの圃場には「家族畑」と「共同畑」の二つがあって、「家族畑」のほうは、「こうしたほうがいいですよ」程度の助言と指導以外、スタッフはノータッチ。あとは参加者の自主性に委ねられている。

高野会長。一人黙々トマトの手入れ。イケメン&ピアスが光る!

高野会長一人黙々トマトの手入れ。イケメン&ピアスが光る

 「家族畑」に農薬は使わないことを選んだ家族は、アブラムシ防除に教えてもらった牛乳散布や地面に銀紙を敷きに、小まめに畑に通うことになる。一方、農薬を選択した家族は、無風の日を選ぶとか新聞紙で囲って隣の作物に農薬がかからないよう配慮しなければならない。
 「どちらが正しいとかじゃないと思うんですよ」と、事務局長の栗田和巳さんは語る。

 「ただ野菜を育てて楽しい」からもうワンステップ、楽しくそして「深く」農業を知ってもらいたい。そうして農業のイメージを一新させたい。

 20代の農業青年たちの熱い思いが込められた、ユニークな仕掛けが続く。

 文責:関東ブロック事務局 仙道伍郎