ファームのまわりは楽しいことがいっぱい!
2009 年 7 月 11 日さぶみ牧童探検隊応援団(島根県・津和野町)
さぶみ牧童探検隊の田んぼの脇に流れる、きれいな小川。今、子どもたちの間では、ミミズを掘って、その小川で釣りをするのが大ブームになっている。しかも、竿は手作りだ。
大人に教わりながら、篠竹に糸をくくりつけ、仕掛けをつける。できあがった竿を手に、すぐにでも釣りに行きたい子どもたち。でも、残念ながら、今日は川が増水していて釣りは無理そう。「次回のお楽しみだね」と声をかけると、「うん!」と顔を輝かせた。
さぶみ牧童探検隊に参加しているのは、左鐙小学校の子ども8名とその保護者たち。それに加え、隣の日原小学校や益田町からも15名ほどの親子がやってくる。子どもたちは、左鐙小学校近くの田んぼで米を栽培し、さらに、山の上で牧場を経営する京村さんのところで牛の世話と野菜づくりにも取り組んでいる。
京村さんの牧場では、生まれた子牛に子どもたちがそれぞれ名前を付けて、面倒を見ることにしている。先日生まれたジャージー牛に、4年生のみずきちゃんが付けた名前は「茶牛(ちゃぎゅー)」。これから出荷まで、茶牛は“みずきちゃんの牛”だ。今日は、草をあげて、ミルクを飲ませた。作業を終えた男の子たちは、牛舎に放し飼いにされたミニブタと遊んでいる。
牧場の周りのクヌギの木では、オオクワガタを発見。子どもたちは頭を付き合わせて、誰が持って帰るかを協議している。その隣の木にはブランコが下がっていて、そこにも子どもたちが群がって、歓声をあげている。ファームの周りには、楽しいことがいっぱいだ。農作業としては、この日は一応草取りの日。でも子どもたちは、作業をしては遊び、遊んでは作業して、とにかくファームに来ることが「楽しくてしかたない!」といった様子。
「子どもたちに、思い出をつくってあげたいんです。社会に出たときに自慢できるような思い出を。それがあってこそ、ふるさとに対する愛着が生まれるのだと思います」
楽しそうに駆け回る子どもたちを見守りながら、京村真光さんはそう語った。
文責:中四国ブロック事務局 鈴木江美留