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「ナスだけじゃもったいない!」教育ファームは進化する

2009 年 8 月 6 日

秦野市食生活改善推進団体(神奈川県・秦野市)

鈴木さんと参加親子たち

鈴木さんと参加親子たち

 集合場所の駐車場から、親子連れで歩いて5分あまり。田んぼや畑に挟まれた坂道をゆっくりのぼっていくと、「教育ファーム畑」へとたどり着く。かつて遊休農地だったナス畑には、20mほどの畝が5本並ぶ。
 指導農家の鈴木邦夫さんが、「ナスはこのくらいの大きさになったものをもいでください」と実物を見せながら参加者たちに説明。すっかり成長したナスの茎は小さな子より背が高く、生い茂る葉っぱも子どもたちの顔くらいに大きい。その陰から収穫してもよいナスを探すのに、子どもたちは茎や葉っぱをかき分けながら夢中になっていく。

「ほっといてよ、これはわたしのナスなんだから」

「ほっといてよ、これはわたしのナスなんだから」

 親子一組が4、5本ずつ全部で約200本のナスを収穫。なかにはビニール袋がはじけそうになるほど詰めている子もいて、見るからに重たそうだ。見かねたお母さんが「持ってあげようか?」と声をかけると、「いい!」と言って首を振る。袋をかつぎ上げてずんずん坂道をのぼっていく背中が、「これはわたしがとったナスなの!」と思いきり主張しているみたい。このあと、この収穫したナスも加えて、親子みんなで夏野菜カレーづくりに挑戦だ。

「あたしのほうがおっきいよぉ!」

「あたしのほうがおっきいよぉ!」

 「せっかく教育ファームをやるのにナスだけじゃもったいない、秋野菜もジャガイモも場所は提供できるから」
 子どもたちの真剣な姿に心を打たれたのか、農産物直売所研究会の会長も務める鈴木さんがこう提案した。栗原千恵子さん(秦野市食生活改善推進団体会長)もこれには大喜び。昨年までは収穫と調理体験だけだった活動を、今年は一歩進めて、植え付けから栽培・収穫と続く体験メニューを企画した。ナスの他にも何かできないだろうかと思っていたところに、喉から手が出るくらいに欲しかった言葉だ。 教育ファームはまず始めることで、人や場所が自然とつながっていくものなのかもしれない。

 「ナスだけじゃなくて来年はもうちょっとやりましょうよ、ジャガイモもおいしいよ」という鈴木さんの終わりの挨拶に、子どもたちも元気にうなずいていた。

文責:関東ブロック事務局 中川哲雄