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「いのち」との出会い、そして別れ

2009 年 8 月 15 日
土保さん(左)とヤギと参加者たち

土保さん(左)とヤギと参加者たち

社団法人 ふくい・くらしの研究所(福井県・鯖江市)

 ここ「くらなび農園」の人気者といえばヤギさん親子。教育ファームの活動日には、エコプランふくい理事長の土保(つちほ)裕治さんが軽トラックに乗せて、お隣の福井市から連れてきてくれるのだ。母ヤギの「チエボ」は昨年来の馴染みの顔だが、今年は親子で登場!春に生まれた2頭の子ヤギを連れて、その可愛さに参加者の注目も増すばかり(6月に田植え体験の取材に行ったときはいつの間にかヤギさんのベストショットを撮るのに夢中になってしまった取材者…汗)。

 「この子ヤギはなんて名前ですか?」と、わくわくしながら土保さんにたずねると、
 「2頭ともオスだから名前はないよ。この子ヤギは肉になっちゃうからね」
 「!!!!!!!」
 何も知らない名なしの子ヤギたちは、ただ黙々と草を食べ続ける…

 それから2か月、土保さんからヤギさん親子の近況を知らせる『ヤギ通信』が届いた。

 「ヤギさんへの応援ありがとうございます。4月~5月にかけて生まれたやぎ達は、生後3~4か月になり、随分大きくなりました。オスの子ヤギはもうじき体は大人に近くなり、母や妹と交配しようとするので、もはや一緒に置いてはおけないのです。そこで、近々強引に引き離すことにします。それからはおそらく肉としての道を進むことになるのでしょう。悲しいかな、オスとして生まれた家畜の宿命です。無邪気で今が最も可愛い男の子たちと「お別れ」したい方は、8月15日にいなくなりますので、それまでにどうぞ」

サヨウナラ…

サヨウナラ……

 これを読んでお別れにきた子どもたちが、2頭のオスの子ヤギをじっと見つめて、「かわいそう…」
 私たちを癒してくれるヤギさんの運命は残酷??
 「でもヤギを飼っているのはお乳を搾るためだし」と、とふくい・くらしの研究所事務局長の帰山(かえりやま)順子さん。

 家畜との付き合い方から栽培している作物まで、いろいろな「いのち」について深く考えられるのも「くらなび農園」ならではの体験だ。

 

文責:北陸ブロック事務局 北村啓子